介護や看護の為の離職、転職者が4割増!
今日のテーマは、カテゴリーの選定に悩みました。
「福祉・介護関連」とするべきか、それとも「雇用」とするのか、結局のところ「暮らし」に落ち着きました。
以下に、新聞報道から抜粋記事を掲載しますが、今日のタイトルの持つ意味は非常に大きいです。
この新聞記事を読んだとき、日本にも来るべき時が来たな、と思いました。
小生も、こうなることを予想して、一昨年に京都を代表する福祉FPとして、「楽天コラム」を執筆した際に、『長男と長男の嫁』を題材に、「老後のライフリスク」を論じたことがございます。
そのとき、「世の男性諸氏に問う。貴方は『介護は女房の役目』だと思い込んでいませんか?」と、触れたことで、かなりの反響がありました。
ひと昔前まで、介護は今ほど大変なものではなく、医療の水準が低かった頃には、寝たきりになれば、それは「死」を意味したものです。
ところが、医療や介護の技術が発達したことで、最近では寝たきりのまま、数年間、生きながらえることも珍しくなく、介護は10年近く続くことも考えなくてはならなくなってきたのです。
しかし、現実の世界は、共働き世帯が増え、妻に全面的に期待できない。
よって、男性も介護に直面する時代に突入したのである。
一人っ子同士の夫婦なら尚更なのだ。
いつまでも、長男や長男の嫁にとって、安閑としていられないのである。
戦後、新民法になって親からして戸籍上や相続税法からすれば、子どもはすべて平等のはずである。
それでも、地方ではいまだに旧来の家長遺贈が継続しており、長男や長男の嫁は親の面倒を看て当然であるとの風潮も残っているのだ。
ここで、よく考えていただきたいことは、かりに親の介護が終わっても安堵できないことだ。
長男の嫁さんからすれば、親のつぎに亭主が控えているのである。
このような状況は、夫婦世帯だけでなく、老親を抱える独身者も急増中なのだ。
貴方は、介護のしくみを勉強せず、もし、急に親が倒れたとの連絡が入ったとしたら、たちまちどうするべきか、考えたことはありますか?
以前のように、病院に預けて看させておけば良いなどと、胡坐をかいておればお門違いも甚だしいですよ。
病院は、外傷や内臓疾患さえ治癒できる見込みがたてば、退院するよう求められるし、その間に認知が進めば、その段取りや生活支援を考えるのは家族の責任だからです。
現在、自らが働き盛りであるにも係わらず、小生が働きかけて「福祉とファイナンシャルプランニング」を主体とするNPO法人を立ち上げ運営しているのも、安心して老いられる道しるべを設けることにあるのです。
「長生きのリスク」を分かっていて、家族を崩壊させたり不幸にさせたくないからです。
小生にも、要介護3の父親と重度障害の姉を抱えていますが、もし、小生がサラリーマンだったら、家族が崩壊していたことでしょう。
今のように、自由になる時間があり、自分自身で仕事を組み立てる条件が揃ってなければ、親も妻も子も不幸にしていたに違いないと思っています。
良いタイミングで、独立できたことを神に感謝しています。
〈毎日新聞報道より抜粋〉
介護離職:14万4800人 前年比4割増--06年10月~昨年9月
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家族の介護や看護のために離職・転職した人が06年10月からの1年間で14万4800人に上ったことが、総務省の就業構造基本調査で分かった。前年同期より4割増え、過去10年で最も多い。うち男性は2万5600人で9年前の2・1倍。一方で介護休業の取得率は極めて低く、高齢化と核家族化の中で介護の負担が働き盛りの雇用をおびやかしている。(13面に「遠き親へ」)
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調査は、毎年10月から翌年9月までの1年間に離転職した人数とその理由をまとめている。1年ごとの集計を始めた97年(97年10月~98年9月)は8万7900人。その後99年に10万人を超え、02年に10万人を割り込んだが、再び増加に転じた。
離転職者のうち男性が占める割合も増加傾向にある。およそ半数が40~50代の働き盛りで、06年の男性離転職者は05年(1万9100人)の34%増となっている。
育児・介護休業法では、家族に介護が必要な際、通算93日の休業を取得できる。だが厚生労働省の調査では、常用労働者のうち取得者は04年度で0・04%にとどまる。05年4月に取得回数の制限が緩和されたが離職に歯止めがかからない。法改正を前に、同省は今秋再調査する方針。
仕事と家庭の両立を研究している独立行政法人労働政策研究・研修機構の池田心豪(しんごう)研究員は「高齢人口が増え、きょうだいの数も減る中で、親の介護に直面する労働者は今後も増える。退職も休業も選択できず、仕事と家庭の板挟みで悩む管理職も多い」と分析する。そのうえで「育児に比べ介護の問題は誰がどれだけ抱えているかが職場で見えにくいが、実効性ある支援のためには実態とニーズの把握が重要だ」と話している。【磯崎由美】
毎日新聞 2008年8月12日 東京朝刊
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